リドー運河

オタワ川沿いの町オタワと、オンタリオ湖のキングストン港を結ぶリドー運河は、19世紀初期、現在のカナダを植民地としていた英国が、米軍に対する防御、及び軍事物資の輸送ルートを確保する目的で建設したもの。北米支配をめぐる米英戦争の目撃者として歴史的に重要である。完成は1832年、全長は202㎞で、大型蒸気船の航行も視野に入れ、水位調節のための47の閘門を備える。ヨーロッパの技術を採用した運河としては北米最古で、現在も当時の建設場所及び当初の構造で操業を続ける、北米唯一の運河だ。19世紀中頃には商業用、19世紀後半から現在にかけてはレジャー用として使用されている。