中世墓碑ステチュツィの墓所群

地域の伝統を示す象徴的な墓所群。ステチュツィとは、12世紀から16世紀にかけて作られた墓碑。多くは石灰石で、中世ヨーロッパおよび地域特有の伝統を示す一連の図像に代表される、多様な装飾的モチーフや碑文に特徴がある。ヨーロッパ南東部には7万点を超えるステチュツィが点在するといわれ、このうちボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア西部、モンテネグロ西部、クロアチア中心部および南部の28地区の構成資産は、ステチュツィからなる墓所を代表するもの。墓碑が列状に配置されており、これは中世以来、ヨーロッパに共通した慣習を示している。