ディヤルバクル城塞とエヴセル庭園の文化的景観

チグリス川上流域に位置するディヤルバルクは、全長5800m、幅5～12mの壮大な外壁に囲まれた城塞都市。外壁には多くの塔や補強のための控え壁、門を備え、都市の内外にはヘレニズムからオスマン朝、そして現在に至るまで重要拠点である町の歴史を刻んだ63の刻銘も見られる。市街とチグリス川を結ぶエヴセル庭園は、水や作物を市民に供給する役目を担ってきた。チグリス川とつながる景観自体も含め、これらの城塞と庭園は、ローマ時代から現在に至る重要な歴史の存在を証明している。