ラ・ショー‐ド‐フォン/ル・ロクル、時計製造の町

ラ･ショー-ド-フォンとル・ルクルという隣り合った2つの町で構成される遺産。どちらもジュラ山脈中にあり、農業には適さず、時計製造の職人のための合理的な町づくりが計画された。それらの町が時計産業の町に特化して再建されたのは、大火後の19世紀初頭。住居や工房が混在する街路が並行する町の骨格は、17世紀以来続く時計づくりの文化を反映し、現在も活況を呈する単一製品の生産地としての顕著な例である。19世紀後半から20世紀には、職人中心の家内工業から集約化された工場生産へと移行。カール・マルクスは著書『資本論』の中でこの地を「巨大な工場町」として紹介し、ジュラの時計産業の分業について分析している。